最近は、アメリカの景気について悪い数字を見つけるほうが簡単になっています。
毎日気分が下がる話題で申し訳ないのですが、今日も悪い数字について見ていきます。
ただ、昨日までの経済指標と違って、この記事で見ていくものはおおよその景気後退のタイミングについても教えてくれます。それを見ていると2022年内の景気後退入りの可能性が高まっているようです。
この記事のポイント
- アメリカの景気先行指標が2ヶ月連続でマイナスを記録した。
- 3ヶ月連続でマイナス担った場合には、高い確率で半年以内に景気後退になる。
- 2022年内に景気後退になる確率も少しずつ高まっているように見える。
2ヶ月連続でマイナスに沈んだ景気先行指標
ここでは、アメリカの景気先行指標をという数字を見ていきます。
あまり注目している人は多くないのですが、この数字は新規受注、失業率、長期金利、S&P500の株価など幅広いジャンルの数字をつかって、今後の景気の行方を数値化したもの算出しています。
結果の数字がマイナスになると良くない兆候とされますが、最新の5月分の結果はマイナスを記録しました。
- 予想:-0.4%
- 結果:-0.4%
- 前回:-0.3%から0.4%に下方修正
この数字の読み方は前回5月の景気先行指標の記事でも書いたのですが、もう一度おさらいしておきます。
簡単にいうと、マイナスが続くほど半年以内にアメリカが景気後退になる確率が上がります。
米景気先行指標と景気後退
- 1959年以降、3ヶ月連続で前月比マイナスを記録した12回のうち8回で、半年以内にリセッション(67%)。
- 1959年以降、4ヶ月連続で前月比マイナスを記録した8回のうち7回で、半年以内にリセッション(88%)。
現時点の景気先行指標を確認すると、前回4月と今回5月で2ヶ月連続のマイナスを記録しているようです。
さきほどの状況と合わせて考えると、3ヶ月連続マイナス(半年以内に67%で景気後退入り)にリーチがかかったことになります。
さすがに、これはまずい状況だと思います
2022年内の景気後退入りの可能性高まる
この記事を書いている時点で、アメリカの景気後退は不可避だと言っている著名投資家やエコノミストはいます。
その多くの人は2023年に景気後退が来ると言っていますが、この記事で見てきた景気先行指標を見る限り、2022年内の景気後退も可能性としては高まってきているのではないかと感じます。
それを判断するために今月以上に重要になるのは来月の景気先行指標です。3ヶ月連続でマイナスになると、いよいよ2022年内の景気後退がメインシナリオになってくるはずです。