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いつか縮小に向かうアメリカの金融政策、その時にどのような投資をするか。

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アメリカ時間の6月15日から2日間で、アメリカの金融政策を決めるFOMCが開催されています。

最近書いた記事と重なる部分も多いですが、6月のFOMCが終わる前に今の時点の投資のスタンスを明確にしておきたいと思います。

この記事のポイント

  • 今回の6月のFOMCに限らず、今後FRBが金融緩和の縮小が示唆されたら、インフレで恩恵を受ける銘柄の保有比率を引き下げる。
  • ただ、6月のFOMCでは金融緩和の縮小について大きな発表はなさそう。投資家の界隈では8月のシンポジウム(ジャクソンホール)の講演で発表されるとの予想が多い。
  • 現状の金融緩和が続くなら、インフレで恩恵を受ける銘柄の投資を継続。

6月のFOMCについて


「アメリカの中央銀行のFRBが金融緩和の縮小の動きを見せたら、インフレ上昇で恩恵を受ける銘柄を売る」、「インフレで恩恵を受ける銘柄を売った後は、その資金でヘルスケア株を購入する」という記事を今週は書いて来ました。

これだけ読むと日本時間の今夜まで開催される金融政策を決める会議(FOMC)で、直ぐにでも金融緩和が縮小に向かって動きだすことを予想しているかのようにも見えますが、決してそうではありません。

むしろ、6月のFOMCでは金融緩和の縮小について何も示唆されない可能性も十分に高いと思っています。

金融緩和示唆は8月か

最近になってかなりよく聞くのは、8月に開催されるジャクソンホールと言われるシンポジウムで金融緩和の縮小の予定について発表がされるのではないかという話です。

>>FRBはジャクソンホールでテーパリングの可能性を市場に伝えるか(NRI)

この予想は当たるか外れるかはわかりませんが、要するに今後しばらくでアメリカの金融政策の転換点を迎えるので、今まで以上にFRBの動きを注意して見る必要がありそうです。

当面の投資スタンスについて

今回の6月のFOMCに限らず、FRBからいつ何が発表されても驚かないように、金融に変化が見られたらどのように対応するかを書いておこうと思います。

当面の投資スタンスについて

  • FRBが債権購入の縮小を発表するまでは、インフレで恩恵を受ける銘柄の投資を継続。
  • 債権購入縮小の発表後はインフレ関連銘柄の売却を開始し、ヘルスケア業界株などに徐々に入れ替え。
  • ただし、米国株の保有比率はしばらく維持。

この記事を書いている時点で、私は石油株・商品(コモディティETF)・素材株などインフレが起こっても恩恵を受けるはずの銘柄を多く保有しています。

しかし、FRBの金融緩和が縮小すれば、どこかでアメリカの景気拡大スピードもピークを超えて緩やかになるので、インフレで恩恵を受ける銘柄も少しずつ規模を縮小させて、景気のピーク後でも強い銘柄に入れ替えをはじめようと思っています。

景気のピークを過ぎても強い業界には「生活必需品」や「公共」もあるのですが、すでに一部で割高な株も見られるのでヘルスケア業界が候補になるかもしれないというのは、昨日の記事で書いたとおりです。

>>今ヘルスケア業界を買うならどの銘柄が良いかをいくつか候補をあげてみる。

債権購入の縮小が決まっても、しばらくは米国株保有比率は維持


債権購入の規模縮小が決まって、インフレに強い銘柄からヘルスケア業界などの景気減速にも強い銘柄に入れ替えたとしても、基本的にはしばらくは米国株の保有比率は下げないつもりです。

前回の2010年代の債権購入の規模縮小時でも、S&P500の株価が大きく下げなかったので、まだしばらく米国株の保有比率は維持で良いと思います。

2010年代のFRB金融緩和縮小では米国株への悪影響はすぐには現れなかった。

では、米国株の保有比率を下げるのはどのような時かですが、「政策金利を引き上げた時」か「米国債と比べたときの米国株の割安さが失われた時」です。

政策金利の引き上げは過去のあらゆる景気後退の引き金になってきたので、警戒して良いサインだと思います。

また、2020年からは金融緩和で買われすぎた米国債に比べたら、米国株はまだいくらか割安という判断で買われました。

米国債に対する米国株の割高・割安は以下のグラフを見るとわかりますが、このグラフで株の割高度合いが2018年末に近づいたら、政策金利が上昇していなくてもそろそろ警戒して、株の保有比率を減らしても良いと思います。

米国債に対する米国株の割安度(超過CAPEリターン)

関連記事: 上記グラフの調べ方はこちら参照


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