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AWSやAzure、クラウドインフラに強気なGartnerのクラウド市場予測2019。

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Gartner2019年版クラウド市場予測を発表

「クラウド市場はこれからの伸びる」とは一度は聞いたことがあると思います。ただ純粋な疑問なのですが、実際にどのくらい伸びるのか気になったことはないでしょうか。

そんな考え始めると夜も眠れなくなる疑問をきれいに解決してくれる会社があります。調査会社のGartner(ガートナー)です。このガートナーの調査会社としての信頼は絶大です。

よくコンサルタントがクライアント企業のために、売上予測やビジネスの成長プランの目標値をはじき出すことがあると思いますが、それらの数字はこうしたガートナーなどの調査会社がレポートで出した市場予測の数字をベースにして算出しています。

つまり、コンサルタント御用達な調査会社がガートナーなわけです。

そのガートナーは2019年4月にクラウド市場予測のレポートを発表していますので、その中の主要なデータだけここで紹介したいと思います。

Gartner Forecasts Worldwide Public Cloud Revenue to Grow 17.5 Percent in 2019(Gartner)

AWSやAzureなどのクラウドインフラに強気なガートナーの推計

ガートナーのクラウド市場予測レポートで一番重要なのが以下の表です。

ただし、ただ表を眺めるだけでは「ふーん」で終わると思いますので、各々切り口を持ってこちらの表のデータをみることをお勧めします。

私の場合は、クラウドの成長を見越してAmazonやMicrosoftを次の購入候補に据えており、AmazonのAWSやMicrosoftのAzureが提供しているクラウドはPaaSとIaaSなので、上記の表のPaaSとIaaSに着目してデータをいつも見ています。

(※なお、IaaSはインターネット経由で空っぽのコンピュータ1台丸ごとを借りるサービス。PaaSは、プログラムを動かす環境だけを借りれるサービスです。PaaSを使えば、プログラマーはマシンの維持管理が不要になるので、プログラム作成に集中できるメリットがあります)

まず、クラウド全体の成長率は今後5年間で16.1%の成長を見越していますが、その中でもPaaSの成長率は19.5%、IaaSの売上は25.9%でクラウド全体平均を大きく上回る成長率を今後上げることが解ります。

さらに、クラウドの5分野のなかでクラウド全体の成長平均を超えているのは、このIaaSとPaaS2分野だけであり、この2つが成長エンジンであることが解ります。

つまり、「クラウドが伸びる」と言っているのは、より正確に言えばAWSやAzureなどのクラウドでコンピュータを使うビジネスが伸びるとガートナーの調査レポートからわかるわけです。

ガートナーのデータからAWSとAzureの売上の推計値を求める

上の票に別のデータを組み合わせることで、さらに多くのことがわかります。

例えば、ここではIaaSとPaaSの市場シェアのデータを組み合わせて見たいと思います。

上記を見ると、AWSは約50%、Azureは約20%の市場シェアを持っています。そして、AWSとAzureの市場規模は上の票のIaaSとPaaSの合計値なので、この数字を組み合わせることで、AWSとAzureの売上予測値も大まかに出すことができます。

これによるとAWSの売上は2018年には231億ドルだったものが、2022年には542億ドルと倍以上に膨れていることが解ります。Azureについても92億ドルから、217億ドルなので、なかなか投資のとして魅力的だなと、取らぬ狸の皮算用ができます。

ちなみに、Amazonの年次報告書によるとAWSの2018年の売上は257億ドルでした。推計値が231億ドルなので多少の誤差はあるものの、なかなかの精度で予測できていることがわかります。
Annual reports, proxies and shareholder letters(Amazon)


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