グーグルの自動運転Waymoが大きくリード。自動運転開発競争に終止符か。

  • yuta 
にほんブログ村 株ブログ 米国株へ

1歩も2歩も先をいくGoogleの自動運転車Waymo

少々早いですが、自動運転技術の開発競争はすでに勝負がついている可能性が高いです。
そのトップに立ったのは、やはりGoogleでした。

Google(の親会社アルファベット)傘下で自動運転車を開発しているWaymoが2018年末に世界初の自動運転配車サービスを開始し、量産化にむけて動き出しているニュースが入ってきていることに加えて、2019年2月13日に公開されたカルフォルニア州による自動運転の安全性に関するレポートでは、Waymoが安全性の面でも数段上回っていることがわかりました。

Waymoアリゾナ州で自動運転配車を開始

アメリカ時間の2018年12月5日にGoogleスピンオフの自動運転車Waymoは、世界初の自動運転による配車サービスアプリのwaymo oneを発表し、アリゾナ州フェニックスでサービスをスタートさせています。

使い方は、有人のタクシー配車サービスのUberやLyftと同じく、アプリで乗車位置と目的地を指定するだけで、自動運転車によるタクシーが配車される仕組みになっています。

乗車したら、後はボタンを1つ押すだけ。自動運転がスタートして、目的地まで運んでくれます。

自動運転に関するレポートで、Waymoが1位に

自動運転で一番の懸念事項にあげられるのは、その安全性です。2019年2月13日にカルフォルニア州当局が発表した2018年の自動運転車の安全性に関するレポートでは、Waymo社が他社に比べて圧倒的に高い安全性を示していることがわかりました。

カルフォルニア州は自動運転の公道のテストの許可を与える条件として、各会社に走行データをレポートする義務を課しています。その中で報告する重要な数字の1つに、自動運転モードを解除しなければならなかった件数があります。

カルフォルニア州が集計したレポートによると、Waymoの1,000マイル(1600km)あたりの自動モード解除数はわずか0.09回で1位の安全性をしてしており、2位のGMの0.19回の2倍以上の性能を示しているほか、アップル(同871回)やウーバー(2608回)を圧倒していることがわかりました。

2018年実績 1000マイルあたりの自動運転モード解除回数 自動運転車(台数)
Waymo 0.09 111
GM Cruise 0.19 162
Zoox 0.52 10
Nuro 0.97 13
Pony.AI 0.98 6
Nissan 4.75 4
Baidu 4.86 4
AIMotive 4.96 2
AutoX 5.24 6
Roadstar.AI 5.70 2
WeRide/JingChi 5.76 5
Aurora 10.01 5
Drive.ai 11.91 13
PlusAI 18.40 2
Nullmax 22.40 1
Phantom AI 48.20 1
NVIDIA 49.73 7
SF Motors 90.56 1
Telenav 166.67 1
BMW 219.51 5
CarOne/Udelv 260.27 3
Toyota 393.70 3
Qualcomm 416.63 2
Honda 458.33 1
Mercedes Benz 682.52 4
SAIC 829.61 2
Apple 871.65 62
Uber 2608.46 29

Waymoが1年間で記録した1,000マイルあたりの自動運転モード解除回数が0.09回の安全性とは、18,000kmを走行して初めて、自動運転モードが解除され、運転手がハンドルを握らなければならない状況が生まれることを意味しています。

(※自動運転モード解除=事故が起こることではありません。)

Waymo、自動運転車を量産化へ動き出す

そして、Waymoは既に自動運転車の量産に向けて、工場の建設に動き出しています。2019年1月23日にWaymoは、ミシガン州で工場の建設許可を得たと発表し、自動運転車を量産する世界初の工場を建設すると述べています。

Waymoの高性能の鍵は、Googleの人工知能技術

Waymoの自動運転だけが抜き出て高性能なのは、他社よりも圧倒的に膨大な自動運転の走行を行ってきたことにあります。自動運転は人工知能で精度が向上しますが、人工知能は大量のデータを学習させればさせるほど、賢くなる性質があるからです。

しかし、注目すべきは自動運転を賢くするために集めた自動運転の走行データのほとんど全ては、シミュレータでの試験で生み出したものだということです。

2018年10月時点でWaymoは1000万マイルを公道で試験走行していますが、同じ時点でシミュレータでの走行距離は70億マイルを超えていたそうです。

自動運転の安全性のために、自動運転の人工知能に学習させる大量の走行データを生成する必要があると気づいたGogoleがWaymoのために膨大なマシン環境を確保し、さらに世界一と言われる人工知能の専門家たちがWaymoのために自動運転学習モデルを作ったことは想像に固くありません。

さらに、こうした大量の走行データの高速学習ができるようにGoogleは人工知能用のチップを開発して、自動運転を賢くさせてきました。

さて、2009年1月に「Google自動運転車プロジェクト」として始まったグーグルの取り組みは、約10年かけてようやく実用化にこぎつけました。その間、目覚ましい人工知能の技術発展を自ら起こしながら、まだ誰も突破していない壁を破り続けて、前進してきた技術者たちには頭が下がるばかりです。


参考記事:

Netflixのスクリーンを巡る戦い。スクリーンの外に飛び出し始めたGoogleとAmazon

アマゾンEchoはGoogleの広告ビジネスを壊すか。

[更新版]次のトレンドは音声アシスタント、その頂点に立つのはGoogle。

IBMクラウド戦略の方針転換。AIのWatsonを他社クラウドでも実行可能に。