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初心者向けの投資アドバイスに最小限必要なもの

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今日は少しいつもと違った視点で記事を書いています。

このブログを読んでいる人は既に投資をやっている人ばかりなので、投資をやったことない人から「投資ってどうやるの?」と聞かれることも多いと思います。

安定して投資のリターンを上げるためのノウハウをたった一言で片付けるのは難しいと思いますが、本当に本当に大事な分だけ残して、ムダなものを削ぎ落とすと次の一言で片付くのではないかと思います。

初心者向けの投資のアドバイス

  • 資産をよく分散させて、長期的に運用すること

ただし、このメッセージの前提は「投資をやったことがない人に安定した投資リターンを出せるまでを後押ししてあげること」です。

短期間で高いリターンを出す前提ならもっと別の方法があるのかも知れませんが、あまり私は得意な分野ではないのでよくわかりません。

また短期間で高いリターンを出なら必然的にリスクも高くなるはずなので、初心者向けではないはずですし、これから投資を始める人には「資産をよく分散させて、長期的に運用すること」の一言で片付く気がしています。

要するに「分散投資」と「長期投資」


エレベータートークという言葉があります。

「偶然、一緒のエレベーターに乗った取引先の社長に30秒で商品のプレゼンするなら何を言うか」を考えて、何がその商品の魅力の本質なのかをあぶり出す方法です。

同じように考えて「どうやったら投資で安定したリターンを出せるか」の答えをできるだけ短くして本質を探していくと、あくまでも私の個人的な見解ですが「分散投資」と「長期投資」の2つの要素だけが残りました。

「分散」と「長期」の2つだけ意識すれば、少なくとも現金だけに集中投資してリターンがずっとゼロだった状態からは脱却できるはずだと思っています。

1つ目の要素は「分散」

投資先を複数にわけて安定したリターンが狙える分散投資は、投資初心者には特に重要な要素です。

いくつかの投資が失敗したとしてもダメージを小さく抑えることができるので、投資初期にやってしまう数々の失敗のダメージも抑えることができます。

また今まで投資の初心者だったということは、「リターンがゼロの現金だけに集中投資」してきたことを意味します。この状態の投資初心者が投資リターンを0から数%に引き上げるには、そもそも現預金以外の資産をもつ分散をしないことには始まらないです。

2つ目の要素は「長期投資」

分散と並んで、安定したリターンを出すために重要だと思っている要素は長期投資です。理由は2つで、(1)長期的な出来事のほうが読みやすいのでリターンが出しやすい、(2)長期投資なら配当金や複利の力を活かせるからです。

今日の株価が上がるか下がるかはプロの投資家でも予測するのは難しいですが、5〜10年後に今よりも経済が発展しているか(≒企業の利益が増えているか、株価が増えているか)を予想するのは、そこまで難しくないです。

また、初心者はどうしても「投資は売り買いして儲けるもの。損が出たら損切りするもの」と考えている場合が多いですが、これでは最初農地は利益が出たり損が出たりと、リターンがプラスとマイナスを行き来してリターンを大きくすることができません。

でも、長期投資なら配当金の再投資などで複利で資産を増やせるチャンスも出てくるので、初心者でも比較的安定してリターンが出しやすいです。

長期投資を意識していれば複利の効果を得られる他、高成長株で成功したときにも十分なリターンを確保できるなど、今後の投資成績を大きく左右する成功体験を得ることができます。

初心者向けアドバイスから削ぎ落としたもの


初心者におくるアドバイスの最小限の要素は、「分散」と「長期投資」だという話をしました。

この2つだけやれば、そこまでいきなり高いリターンは出せなくても、株式投資でも国債投資でもどんな投資先でもそこそこな安定したリターンが得られるはずです。

この2つに加えて、20-30代の人には「株は長期的にリターンを出せるからオススメだと思う」とか、退職金で安全に運用したい人には「株と国債を半分ずつ投資したら良いかも」などその人にあったアドバイスを1つ足せば良いと思います。

この例でもわかるように、「米国株に投資するべき」とか「株に投資するべき」という投資先のアドバイスは万人に当てはまるものではないため、初心者におくるアドバイスの最小限の要素には泣く泣く入れませんでした。

初心者向けの必須アドバイスから泣く泣く削ぎ落としたもの

  • 投資先のアドバイス(米国株に投資すべきなど)
  • 投資戦略のアドバイス(インデックス投資をすべき、グロース株投資をすべき、高配当戦略をとるべき)

投資家同士の会話ではインデックス投資か個別株か等の議論があってそれはそれで楽しいですが、その議論のほとんどは投資のリターンが実質7%くらいある人がどうやってさらに1%のリターンを上積みするかがテーマになっています。

投資初心者は今までの投資リターンがゼロなので、どんな投資であれまずはリターンを上げる手助けをすることに重きをおくと、投資先や投資戦略のアドバイスは優先順位が下がる気がしました。

また、投資先や投資戦略は時代の影響を受けやすいです。この10年間は米国株のインデックスとハイテクグロース株は絶好調ですが、2000年代はこれらの株は不調でたいしてリターンを生まなかったので、当時は「米国株のインデックスへの投資が一番」という人は少数派でした。

2000年代は米国株よりも新興国株が大きなリターンを出し、米国株インデックスの人気は今ほどなかった

まとめると、投資先や投資戦略は人によって向き不向きがある上に、自分が良いと思っている投資先や投資戦略は近年調子が良かっただけの可能性があるので「個人的なオススメ」程度におさえておき、本当に投資初心者にお伝えするのは「分散」と「長期投資家」の2点でも良いかも知れないなと感じています。

その2点だけ抑えておけば、多くの投資家がそうだったように、いずれ投資の経験を積み重ねていくにつれてインデックス投資やグロース株や高配当株などの自分にあった投資スタイルをみつけていくはずです。


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