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企業が調子を落としても、まだ強いアメリカの雇用

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ここでは、今週発表されたアメリカの新規失業保険申請件数を見ていきます。

今週のデータを見ても、まだまだアメリカの失業者は低い水準が続いている印象があります。景気後退まではまだ遠いですね。

それは通常なら良いことなのですが、国債に投資している今の私にとっては、国債が買われる時期がまだ先のことを意味します。

待ちぼうけばかり食らっている今の投資は本当に我慢の連続です。

この記事のポイント

  • 7月に入っても新規失業保険申請件数は予想ほど伸びていない。かなり緩やかな増加ペースが続いている。
  • 一方で、アメリカの2023年上半期の破産件数を見てみると、2010年以来のハイペースになっている。

新規失業保険申請件は伸びていない

新規失業保険申請件数の発表がありました。

  • 予想:24.9万件
  • 結果:23.7万件
  • 前回;24.8万件から24.9万件に修正

この新規失業保険申請件が増加しているなら、アメリカのリセッションは近づいていることを意味するはずなのですが、どうにもこの数週間はこの数字があまり伸びていないようです。

上のグラフを見る限り、新規失業保険申請件は2022年9月に底を打ってから増加傾向ではあるものの、最近では4週平均の数字(上図赤線)がやや下がっています。失業者が力強く増えている印象はありません。

失業保険の申請件数はかなりゆっくりとしたペースで上がっているようです。この動きを見ていると、まだまだリセッションが差し迫っている感じは受けません。

企業の倒産件数は増えている

ただ、少し奇妙なのですが、失業者の伸びはゆっくりだからと言ってアメリカで企業が好調を維持しているわけでもなさそうです。

例えば、次のグラフは2023年上半期に破産申請(Chapter11、民事再生法の適用)を行った件数を示していますが、2023年上半期は2010年以来の高水準を記録しているようです。


出典:S&Pグローバル

つまり、企業の景気はやはり良くないのです。

しかし、それでもあまり失業者が増えているわけではないところを見ると、企業は2022年の人手不足の経験から人員削減に踏み切れていない企業が多いのかもしれません。

また、企業によって(もしくは業界によって)好調と不調の差がかなり大きいのかもしれません。

もっと大きな視点でみれば、アメリカ社会も高齢化してきてモノやサービスの需要は強いままなのに、働き手が少なくなっていることが失業者の少なさに繋がっている(≒リセッションにならずに持ちこたえている)のかもしれません。

いずれにしろ、アメリカの雇用はまだ比較的強そうです。

アメリカのリセッションはまだ時間がかかる

少し脱線しましたが、アメリカの企業は調子を落としているにもかかわらず、2023年7月時点は失業者はそこまで多くありません。

過去3回のリセッションでは新規失業保険申請件数が35万人を超えたあたりで、リセッションに突入していましたが、今回はまだまだその水準に達するのは先のようです。

2022年後半からの新規失業保険申請件数の増加ペースを出してみると、このままなら35万件を超えるのは2024年4月行以降というシミュレーション結果が出ます。

というわけで、景気後退までは(今のところは)まだまだ遠そうです。


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