米中関係悪化による景気後退はまだまだ先かも知れません。

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景気後退は想定よりゆっくり来る可能性

米中の貿易戦争の影響は思っていたよりも、ジワジワ来るものなのかも知れません。

例えるなら、ボクシングのストレートのにように1発で米中を倒すようなものではなく、ボディーブローのようにダメージが蓄積していくタイプの攻撃です。

8月に入って米中の貿易戦争の停戦は終わりを告げて、市場は資産の安全な逃げ先求めて、資金は勢いよく世界の債券市場に流れています。まるで今すぐに景気後退が来るかのような、急な動きです。

でも一方で、経済指標にはそのような急な減速は見えてきません。

アメリカは9月1日から追加で3000億円の中国からの輸入品に対して、関税を課すことを示唆しています。これが市場心理を冷やしているのですが、米中を含め世界の各国が次々と金融緩和や景気対策に乗り出すことも考えると、実はまだまだ景気は持ちこたえる期間を経て、減速していくのかも知れないと思い始めています。

急いで安全資産を買う投資家

8月から米中貿易戦争が悪化し、世界中の株が売られる動きがありました。その資金の逃げ先は、どうやら国債などの不景気に強い資産に向かっています。

アメリカの10年国債利回りは7日に一時1.59%へと急低下(価格は上昇)し、今までの数ヶ月と比べても低下速度が増しています。

こうした動きは、アメリカ国債だけではありません。JPモルガンによると追跡している21カ国中、16カ国で国債利回りが過去1カ月間に過去最低を記録したと言います。また、マイナス金利になっている世界の債券の規模は13.2兆ドルで過去最高になっているようです。

マイナス金利の債券、13.2兆ドル 過去最高=JPモルガン(ロイター)

中国貿易は予想外のプラス成長

ただし、急いで逃げる投資家とは対象的に、経済指標には景気減速の影響がなかなかハッキリと現れません。

中国の7月の貿易統計は、輸入こそ前年比マイナス成長でしたが、アメリカに関税をかけられているはずの輸出は、欧州、韓国、台湾、東南アジアへの輸出が伸びて予想外のプラス成長をしています。

  • 輸出:前年比+3.3%(6月は-1.3%)。市場予想の-2.0%を大きく上回る。
  • 輸入:前年比-5.6%(6月は-7.3%)、市場予想の-8.3%を上回る。

7月の対米輸出は前年比6.5%減、米国からの輸入は19.1%減なので、米中貿易戦争の関税の影響は確実に受けています。(輸入の減少幅が大きいのは、米国産産農産物など意図的に減らしている影響があるかも知れません)

ただ、アメリカとの関係を悪化しても、2019年7月に限ってはアメリカ外への輸出を拡大させている点は見逃せません。今後も貿易戦争の対策や、金融緩和を含む景気対策を打ち出すことで、市場の予想よりもずっと遅いペースで景気後退に向かう展開になるかもしれないなと感じています。


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