エヌビディアの決算発表がありましたので、結果を眺めていきたいと思います。
この銘柄は最近のAI再ブームで注目を集めている銘柄でもあります。ブームに乗っかって、AIの計算に強いエヌビディアの半導体も売れているので、業績も好調だったようです。
私も注目している株ではあるのですが、それ以上に世間の投資家は熱い視線を注いでいるせいでかなり高い株価がついています。
そのため買いは今ではなく、米国株全体が下落したときに買うことになると思います。
この記事のポイント
- エヌビディアの2024年第1四半期決算では、一株利益も売上も予想を超える好調な決算となった。
- 2-4月期で見通しよりも良い売上を残したことで、前年比の成長率の低下に歯止めがかかった。
- 5-7月期の売上見通しは強い数字が示された。その結果を受けて、決算発表後に株価は大きく上昇した。
好決算だったエヌビディア
さっそく2024年第1四半期(2-4月期)の業績を見ていきます。
- 一株利益:$1.09(予想$0.92)
- 売上:$7.19B(予想$6.5B)
今回のエヌビディアの業績は予想よりもかなり良かったです。
3ヶ月前にエヌビディアが発表した2-4月期の売上見通しでは65億ドルを見込んでいて、アナリストもその見通しに沿って同程度の売上を予想していました。
しかし、フタを開けてみると見通しを10%以上大きく上回る売上72億ドルだったようです。そのおかげで今まで悪化を続けていた売上成長率は下げ止まりました。
売上の内訳を見てみるとゲーミング部門はまだまだ低迷が続いているのですが、データセンター向けの半導体の部門では売上が前年比+14%を記録して過去最高を記録したようです。
セグメント | 売上 | 構成比 | 前年比 |
---|---|---|---|
データセンター | $4.3B | 60% | +14% |
ゲーミング | $2.2B | 31% | -38% |
その他 | $0.7B | 9% | – |
合計 | $7.2B | 100% | -13% |
強かった第2四半期の業績見通し
今回の決算で最大のサプライズは、次の四半期の売上見通しだったと思います。
エヌビディアは5-7月期の売上見通しを110億ドルと発表して、アナリスト予想を50%も超える数字を出してきました。
- 5-7月期売上見通し:$11.0B(予想$7.15B)
もしも見通し通りに110億ドルの売上を達成できれば、5-7月期の売上成長率は前年比64%となります。4-6月期のマイナス13%から一気に成長路線に回帰することになります。
この発表に投資家はわかりやすく反応しました。決算発表後のエヌビディアの株価は+24%で反応しています。
5−7月期の最初の1ヶ月がまもなく終わりタイミングでの、売上見通し発表なので既に5月の業績はかなり好調だったと見られます。
ChatGPTなどの生成AIのブームが起こったことで、企業が積極的にAIに強いエヌビディアの半導体を買って研究・開発をしている様子が伺えます。
ただ、私には今のエヌビディアが買いなのかは、いまいちよくわかっていません。アメリカはこれから景気後退を控えていること、さらに一見するとエヌビディア株は投資家からの期待を一心に集めてしまって割高になっていないかがかなり気になっています。
業績見通しやブームに乗っていることは素晴らしいですが、こういう銘柄は米国株全体が下る時期に買いにいきたい銘柄になると思っています。