【2019年10-12月期決算】P&G、ベビー用品の減速で予想を割る

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2019年、株価を順調にあげてきたP&Gが10-12月期の決算でややつまずいた模様です。

利益はアナリスト予想を上回ったものの、収益は予想を下回る結果になっています。

  • 一株利益:1.37ドルの予想を上回る1.42ドル
  • 収益:183.7億ドルの予想を下回る182.4億ドル。

P&Gが予想に届かないのも珍しいですね。収益が予想を下回ったのは、6四半期ぶり(1年半ぶり)のことでした。

P&Gに限らず、前日のジョンソン&ジョンソンも同様に普段は決算でそれほどミスしない企業が、収益だけ予想に届かない展開がチラホラみえます。

(調整後の)一株利益は企業側で調整できる範囲があるのでわずかによく見せることができますが、収益は利益よりも厳密に出てくるので、利益は予想を超えても、収益が予想を超えられないのは業績が悪くなってきた時によく見られる現象です。

これはやや気がかりです。もっと多くの企業の決算発表が済んできたら、決算をミスしている企業の割合を確認したいと思います。

また、今回のP&Gの決算はわずかなミスでしたが、投資家はP&G株の売りを選択する可能性はあります。

1年半ほどP&Gの株価は下落知らずで右肩上がりで上昇してだいぶ割高だったので、株価の下落が起こらないか、今までの株価上昇の流れが止まらないかがやや心配です。

2018年半ばから上昇を続けたPG株

P&Gの製品カテゴリをおさらい

部門別に売上を見る前に、P&Gの部門説明に触れておきます。既にP&Gに詳しい方は、さらっと次の流しておいて下さい。

P&Gは以下5つに製品カテゴリーが別れています。

  • Beauty:ヘアケア(シャンプーやスタイリング)とスキンケア(美容・化粧品)を扱う部門。ブランドはパンテーンやSK-IIなど。
  • Grooming:シェービングを扱う部門。ジレットやブラウン等がある。
  • Health Care:オーラルケアとパーソナルヘルスケア(ビタミン、サプリメント、のど飴)を扱う部門。代表ブランドはオーラルB、のど飴ビックス。
  • Fabric & Home Care:ファブリックケア(洗剤やファブリーズ)、ホームケア(食器洗い洗剤、掃除用具)を扱う部門。代表ブランドはアリエール、ジョイ、ファブリーズ。
  • Baby, Feminine & Family Care:幼児や女性、家族向け製品を扱う部門。ブランドはパンパースなど。

そのうちの主要な製品な洗剤やファブリーズなどの「Fabric & Home Care」と、パンパースなどの「Baby, Feminine & Family Care」です。

P&G部門別売上構成比(PG公式サイトより):

なお、P&Gの部門紹介については、こちらの公式サイトでより詳しく説明があります。
P&G AT A GLANCE – P&G

ベビーケア部門の不調

2019年10-12月期の売上ですが、前期好調だったビューティ、ヘルスケア、ファブリック&ホームケアがそれぞれ2-3%ずつオーガニックセールス(為替や買収・売却の影響を除いた売上)を落としている点が少々気になります。

ただ、それ以上に「どうしたのだろう」と思ったのは、ベビー・フェミニン・ファミリーケア部門です。前年比でたった1%しかオーガニックセールスが成長できませんでした。

カテゴリ 収益(100万ドル) オーガニックセールス成長率
Beauty 3,598 7%
Grooming 1,648 4%
Healthcare 2,530 7%
Fabric & Home Care 5,787 5%
Baby Feminine & Family Care 4,582 1%
Total P&G 18,240 5%

P&Gの発表ではベビー用品の売上低迷は、ライバル企業との競争、一部地域での顧客離れ、日本の増税による売上減少を上げています。理由をいくつも上げるところを見ると、おそらくまだこれらの原因は確信に至っていないのでしょう。

不思議なのはジョンソン&ジョンソンもベビー用品の売上が低迷し、キンバリー・クラークもベビー・子供用品の販売数量が減少したと言っている点です。

ジョンソン&ジョンソンは訴訟の影響で売上が落ちている気もしますが、3社ともベビー用品の売上が落ちているのは共通した要因があるのではと思ってしまいます。

まとめ

P&Gは、ジョンソン&ジョンソンと同様に1回や決算をミスしたり、1年業績が悪かったからと言って売る判断をするような企業ではありません。

一桁の成長率でも安定した売上成長を毎年とげて、長い時間をかけて配当を毎年増やしてくれることを期待する銘柄なので、今回の決算で売る判断は私はしません。

ただ、市場は2018年から上昇しすぎたP&Gに対して、この決算をきっかけに一時的に売りを浴びせるかもしれません。正直言うと決算の内容は、ジョンソン&ジョンソンよりもずっと良いですが、事前に株価が上がりすぎていたために、株の下落が頭をよぎる決算発表になりました。


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