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【再点検】新型コロナウイルスの影響を受けにくい企業、その後の姿。

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すでに国債を全て売却したので、これからの私の投資は株を買うタイミングをじっくり待ちつつ、どんな銘柄を買うのか候補を考える時期に入りました。

まだまだ下落することを見越して新型コロナウイルスの影響を受けにくい企業を買うべきか、それとも新型コロナウイルスで急落する株を買うべきかなど考えるべきことが多くなっています。

しかし、そもそも「新型コロナウイルスの影響を受けにくい企業」を自分がちゃんと判別できているかという問題もあります。

ちょうど1ヶ月ほど前に「新型肺炎の影響を受けにくい企業とその探し方」という記事を書いていましたが、そこでリストアップした企業は本当に影響を受けていなかったのかを、この記事で確認したいと思います。

結論からいうと、リストアップした企業は下落はしているものの、市場平均を上回っていてまずまず悪くない成績を残していました。

この記事のポイント

  • 「新型コロナウイルスに影響を受けにくい企業」として事前にリストアップしていた企業のほとんどは、大きく下落したものの直近1ヶ月の成績で市場平均を上回った。
  • 完璧ではないものの、新型コロナウイルスの影響を受けにくい企業の特徴はそこそこ的を得ていたことが確認できた。

「新型コロナウイルスの影響を受けにくい企業」のおさらい

ちょうど1ヶ月ほど前に「新型肺炎の影響を受けにくい企業とその探し方」という記事を書きましたが、その要点をさらっとまとめておきたいと思います。

まず、新型コロナウイルスは企業の活動の中でも「対面販売・対面サービス」と「部品調達・製造・出荷」に影響を与えるという前提をおいて、影響が少ない企業を探していきました。

以下の企業活動の図の中で、新型コロナウイルスの影響を受ける業務をグレー、影響をそれほど受けない業務をピンク色に色付けして、ピンクの色に該当するサービスを提供する企業なら影響を受けにくいはずだと整理していきました。

そして、リストアップしたのがこちらの企業です。

新型肺炎に耐性がありそうな企業候補

  • 【インフラ】:AT&T(携帯電話)、ベライゾン(携帯電話)、ZOOM(電話会議システム)
  • 【人事・労務】:ADP(人事業務支援)
  • 【技術開発】:アドビ(デザイナ向けソフト)、Twilio(プログラマ向けサービス)、アトラシアン(プログラマ向けサービス)
  • 【非対面マーケティング・販売】:アマゾン、ドミノ・ピザ、セールスフォース・ドットコム(マーケティング支援ツール)
  • 【非対面サービス】:ネットフリックス(動画配信)、ロク(動画配信)

今見ると、「ロクは広告モデルが打撃を受けるはずなのに、なんでリストアップしちゃったんだろ」とか、結果を検証する前から反省点がいくつか見られます。

ともあれ、こうした企業が新型コロナウイルスの下落相場でどのようなリターンを上げたのかを、次に見ていきます。

まずまずの成績を残したリストアップ企業たち

さて、リストアップした企業はちゃんと市場平均を上回るリターンを上げることができたのでしょうか。その結果が、こちらです。

リストアップした企業の2/20-3/20の株価変動率

銘柄 リターン
ズーム 22%
ベライゾン -11%
ネットフリックス -14%
アマゾン -15%
アトラシアン -17%
ドミノピザ -21%
アドビ -23%
AT&T -26%
セールスフォース -28%
S&P500 -32%
トゥイリオ -34%
ADP -38%
ロク -40%

一様に下落していますが、そのほとんどは市場平均のS&P500は上回っています。

まずまずの結果なので、新型コロナウイルスの影響がどこに及んでいるか、どの企業なら影響を回避できるかという見方はそこまで間違っていなかったようです。

見落としていた視点

ただし、上の企業をリストアップ時には見落としていた視点もあります。企業の債務比率などの体力を全く考慮していませんでした。

新型肺炎の影響を受けにくい企業とその探し方」の記事を書いている段階では気づけませんでしたが、今や急激な景気の悪化でアメリカ企業の資金繰りの悪化が問題視されています。

>>参考記事:【新型肺炎ではない】アメリカが急激な利下げをする本当の理由

ウイルスの影響がアメリカ経済全体に及んできているので、今後は新型コロナウイルスに影響を受けにくい特徴だけではなく、企業の体力があるかどうかも判断の銘柄選びの基準になりそうです。

これから考えるべき視点

これからの投資について、少しまとめておきます。

株購入のタイミング

株の投資のタイミングは、既に何度もこのブログで言っているように、「アメリカの新型コロナウイルス感染者数の増加がピークをつけること」、「アメリカ企業の資金繰り悪化懸念が収まること」です。

>>米国株を買うタイミングを考え直しました。

購入銘柄の絞り方

この記事では、新型コロナウイルスの影響の話ばかりしてきましたが、そもそも「自分が保有したい」と考える企業でなければ、買う対象になりません。

私は、長い間ライバル企業に打ち勝って利益を上げ続ける企業(経済的な堀がある銘柄)を選びたいと思っているので、まず経済的な堀がある(と考えられる)企業が購入候補にあがります。

経済的な堀については、こちらの記事で紹介しています。

経済的な堀があり、今後10年の世の中で起こると思っているトレンドに乗っている次の銘柄を、2020年からの株安で拾っておきたいと考えています。

  • クラウド利用の拡大:アマゾン、マイクロソフト、グーグル、アドビ
  • 電子決済の拡大:マスターカード、ビザ
  • 世界でのSNS利用拡大:グーグル、フェイスブック
  • 自動運転など移動サービス:グーグル、Lyft。Uber、GMは検討中
  • 糖尿病患者の増加:ノボノルディスク
  • 世界的な人口の増加:P&G、コカコーラ、ペプシコ、スタバ、マクドナルド、ウォールマートなどの生活密着型
  • 新興国経済の発展:インド株ETFなど

購入する順番

新型コロナウイルスの影響の有無がどの程度あるかは、上であげた銘柄を買うタイミングに影響すると思っています。

例えば、グーグルやフェイスブックなど広告ビジネスを基本にしている企業は、アメリカ全体の景気が落ち込んでいれば企業の広告費も削減されるので、買い急がなくてもしばらくは急回復しない気がします。

一方で、アマゾンなどのウイルスの影響を受けにくいばかりか、強い宅配の需要が生まれているような企業は、早めに買っておいても良いかもしれません。

株を買い始めるタイミングにもよりますが、最初に購入を再開するのは「経済的な堀」があり、「クラウドコンピューティングの時代の波」にも乗っていて、なおかつ「新型コロナウイルス」の影響にも受けにくいアマゾンあたりが次の候補になりそうかなと考えています。


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