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【超過CAPE利回り】米国債と比べたS&P500の割安度を計算してみた。

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2020年から2021年にかけて米国株は割高だったのですが、大規模な金融緩和で買われすぎている国債に比べればまだマシという考えから、市場にあふれた資金の一部が株に向かって株高が起こりました。

なので、国債に比べて株がどの程度割安なのかを知っておくことは、米国株の伸びしろを見る上で重要になります。

しかし、米国株のS&P500が米国債に比べてどれくらい割安なのかを知るのは、いくつかのデータを集める必要があって少し面倒なのですが、実際にやってみましたのでこの記事で公開したいと思います。

この記事のポイント

  • 国債に比べてどれだけS&P500が割安なのかは超過CAPE利回りという数字で表すことができる。
  • 以前はロバート・シラー教授が超過CAPE利回りを毎月公表していたが、9月を最後に更新が止まっている。
  • 忙しいシラー教授に変わって、12月分まで自分で更新をかけてみた。

S&P500の超過CAPE利回り


「10年米国債に比べてどれだけ株が割安なのか」「期待できるリターンが10年米国債に比べてどれくらい大きそうか」を知るためには、S&P500の超過CAPE利回りという数字を見る方法があります。

2021年春までのS&P500の超過CAPE利回り

※こちらのグラフは2021年3月時点のものです。

超過CAPE利回りの値が大きいほど「10年米国債に比べて株が安い状態」で、株が上がる余地があることを意味します。

反対に、この値が小さければ「10年米国債に比べて株が高い状態」になっていて、株が上がる余地は少ないことがわかります。

上の図で見たように、利上げが耐えられなくなった2018年やリーマンショック前のS&P500の超過CAPE利回りはだいたい1.5%だったので、このあたりまで下がってくると株高が進んで危険な領域に入ってくるのだろ思います。

※超過CAPE利回りについてはこちらの記事でも触れているので、あわせてご覧ください。

困ったことに、以前はイエール大学のロバート・シラー教授のサイトで毎月の超過CAPE利回りの数字を公表していたのですが、9月の更新を最後に途絶えてしまっています。

更新頻度を下げたのかそれとも更新をやめることにしたのかわかりませんが、私にとっては毎月新しいデータが見れたほうが便利なので、シラー教授の更新作業を自分でやってみることにしました。

シラー教授のエクセルファイルを更新

結論から言うと、シラー教授がエクセルを公開していてくれたおかげで、かなり簡単に12月の最新版の超過CAPE利回りを計算することができました。

上のグラフ以外にもっと長期のグラフやデータが欲しい人向けに、私が更新をかけたファイルへのリンクをこちらに貼っておきます。

※今のところ毎月更新していく予定です。

2021年12月時点では超過CAPE利回りは3.3%台なので、まだ大きく心配するほどではないと思います。

来年2022年にかけてこの値がどこまで下がっていくのかを注目したいと思います。


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