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最高値を超えても安心できない米国株【24年1月振り返り】

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今週半ばから2月に入ったので、1月の振り返りの記事を書きたいと思います。

2024年の米国市場はまずまずのスタートを切ったようです。1月の上昇率は1%強でさほど大きくないですが、各種の株式指数が最高値を更新する動きも見られました。

私が保有している資産はあまり芳しくなかったのですが、それでも円安で100万ほど増えているので良しとすることにします。

一方で、こうした良い状況はそれほど長く続かないだろうとも思います。半年くらいは持つかなと思っていたのですが、それもかなり不透明だなと思い始めています。

この記事のポイント

  • 1月に発表されたアメリカの経済指標の中でも、消費は予想以上に強かった。これによりGDPも支えられてアメリカ全体の景気も悪くないという認識が広がっている。
  • しかし、一方で雇用は以前ほど盤石ではない。1月の決算シーズンで多くの企業が人員削減を発表している。
  • FRBはインフレ率2%も目標に向かっている確信するまで利下げはしないと言っているが、すでにかなり低インフレが進んでいることを示すデータもあり、引き締めすぎの懸念もある。

アメリカの景気はまだ強いか

1月に発表されたアメリカの経済指標は、個人消費やGDP成長率などの主要な数字を中心にかなり好調でした。

>>強かった2023年のアメリカ経済と背景にある米政府の存在

上の記事にも書きましたが、米政府はかなり支出をしてアメリカの消費と雇用を支えているようにも見えます。

また、インフレの伸びは低く抑えられていて、アメリカ政府とFRBが見たかった数字が並んでいるかのような印象を受けます。

金融引き締めでインフレを抑えつつ、アメリカ政府が景気を維持しているという絶妙なバランスが(今のところは)成り立っているように見えます。

この結果を素直に信じるなら、アメリカはソフトランディング(軟着陸)に向かっているということになりそうです。

雇用の弱まりとデフレの兆候

ただ、去年から何度か言っているように、このままアメリカ経済がソフトランディングを達成するのはかなり難しいと私は思っています。

次に何が起こるのかを考えていくと、私はアメリカは「不況」か「低インフレ」かまたはそれらの両方ともが起こるのではないかと思っています。

まず、雇用については以前ほどの強さは感じません。12月の雇用統計ではフルタイム労働者が減ってパートタイム労働が増えていましたが、1月の決算シーズンでは人員削減を発表している企業が多いことから考えるとフルタイム労働者の減少は1月も続いていると思われます。

>>一見強そうに見える12月のアメリカ雇用統計

まだ雇用は強いですが、あと半年もしないくらいで雇用の弱まりがはっきりとデータに出てもおかしくありません。

また、政府発表のインフレ指標ではなく、もっとリアルタイム性の高い民間の数字ではすでに物価は2%を大きく割り込んでいます。

1月末に行われたFOMC(金融政策を決める会議)でのFRBの見解は、インフレが2%に確実に近づいているデータが出るまで利下げはしないとのことですが、個人的にはすでに引き締めすぎの領域に入っていて、金融引き締めがアメリカ経済を圧迫していないかが気になっています。

2024年1月時点で米国株市場は最高値を更新するほど好調ですが、あと1-2ヶ月でピークに達すると言われても別にそれほど違和感がない状況に見えています。

ポートフォリオ

最後に1月末時点のポートフォリオを記録してきます。

資産額は$431,946(約6340万円)になっています。2024年になってからのリターンはドルベースでマイナス2%ですが、円安のおかげで100万円増加しています。

この資産額には米国株の含み益20%分、暗号資産には含み益の55%は税金で取られるものとして除いてます。

税引前の資産額は$597,424(約8770万円)です。

株資産推移

2014年からの資産の推移はこちらです。2018年9月以降は追加で入金していません。

資産構成

5年前に買ったビットコインを放置していたら、資産に占める暗号資産の割合がおかしなほど高くなってしまいました。

数年以内にビットコインが大きく上昇することがあれば、さすがに比率を調整しようかと思います。

保有銘柄

このページの最後に、保有銘柄の一覧表を掲載します。

銘柄 シンボル 評価額(ドル)
ビットコイン BTC 290931
超長期米国債 TLT 80465
現金 51410
イーサリアム ETH 9139

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