マクドナルドを超える銘柄。リーマンショックを耐え抜いた企業達。

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マクドナルドのような銘柄を探せ

先日の記事でマクドナルドがサブプライム・リーマンショック時でも、株価の下落に強かったことをお伝えしました。

参照記事:【考察】「不況時は債券ETFではなく、マクドナルド」の懸念点。

以下の図はサブプライムローン問題を受けて、FRBが利下げを開始した2007年9月から、S&P500の価格が元の水準に回復する2013年2月までのS&P500(青線)と債券ETFのBND(赤線)とマクドナルドMCD(黄線)の比較です。

これを見ると、マクドナルド(黄)は債券ETF(赤)に勝るとも劣らない下落耐性を持ちながら、S&P500(青)が株価を回復する間に遥かに上回るリターンを上げていることがわかります。何度も見ていますが、さすがマクドナルド。惚れ惚れしますね。

S&P500が最悪時には50%を超える下落を見せているなかで、マクドナルドの下落率はわずか7.0%と抜群の安定感を誇っていました。こうした景気後退時での安定した実績があるために、景気の雲行きが悪くなるとマクドナルドが人気の銘柄となる現象が今でも発生します。

さて、ここで投資家の方であれば自然と次のような疑問が思い浮かぶかと思います。

「マクドナルドのような、不況に強い米国株は他にはないのだろうか」と。

S&P500のリーマンショック時の下落率を調べてみました

しかし、アメリカに上場されている企業は星の数ほどあります。マクドナルド並に下落に強い銘柄なんて、そんなの1人で調べきれないという読者の方も多いと思います。

ましてや、忙しい読者の皆さんです。数多くの銘柄を調べるとなると、このブログを読む時間なんて真っ先に削られるだろうと思った私は考えました。「こういうものは誰か1人が犠牲になって、調べれば良いのだ」と。

なので、ちゃんと調べました。S&P500の約500社の全ての銘柄を対象に、サブプライム・リーマンショック時の株価下落率を調べ、マクドナルド並に下落しなかった銘柄をここでご紹介したいと思います。

ただし、調べてみるとマクドナルドのように成熟期を迎えながら、安定したビジネスを理由に低い下落率に収まった銘柄と、サブプライム・リーマンショック時に企業が成長期を迎えていたために、成長エンジンが景気の下落圧力を上回って、株価下落が起きなかった銘柄があるようです。

調査にはGoogleスプレッドシートを使って下落率を調べています。そのファイルを以下のリンクで閲覧できるようにしましたので、どのように株価データを取得して集計したか、興味がある方はご覧ください。

リーマンショック時の下落率比較(Googleスプレッドシート)

サブプライム・リーマンショック時に下落率10%までに抑えられた銘柄

では、前回の危機の時に下落率を10%までに抑えられた銘柄を紹介します。S&P500の約500社の中では、マクドナルドを含むたった5銘柄が該当します。S&P500の下落率が約52%、マクドナルドが約7%だったことを頭の片隅に置きつつ、データをご覧ください。

※グラフはS&P500が灰色、マクドナルドが黄色、各企業が赤線で表示されています。

Concho Resources(CXO):下落率-1.50%

コンチョリソース株式会社。いきなりですが全く知らない企業が出てきました。どうやら石油・天然ガスの調査・開発を行う企業のようです。この株価が上昇したのは2009年から2011年までの、原油価格が高騰した時期という点に注意が必要かもしれません。

次の不況で、原油価格の高騰が起きなければ、次はこれほど下落耐性がない恐れもあります。

Netflix(NFLX): 下落率-2.40%

S&P500で下落率が2番目に小さかったのは、ネットフィリックスです。ネットフィリックスは2010年にDVDレンタル事業から今のストリーミング動画事業へとビジネスモデルを変革したことで、売上・利益だけでなくアナリストの期待も大きく上昇して株価が上がっています。

その後、DVDレンタル事業とストリーミング事業を別会社にする騒動から株価を下げたものの、結果的にS&P500を大きく上回る成績を残しています。

このNetflixはビジネス変革期だったために、株価の下落がわずか-2.4%に収まりましたが、今後次の不況でもこのような下落耐性があるかは、まだ次の不況の洗礼を受けないとわからないです。

株主としては、ネットフィリックスのサブスクリプションが不景気でも解約されにくく、売上減少も株価下落も小さく済むことを期待しています。

Wal-Mart(WMT): 下落率-3.53%

マクドナルドがリーマンショックで抜群の成績を残していた一方、ウォールマートの下落率も極めて低かったことは投資家には印象にそれほど残っていません。しかし、下落率だけみればマクドナルドのそれを軽く上回っています。

リーマンショック時に、ウォールマートのビジネスで大きな変化があったかを調べましたが、株価を引き上げる特筆すべきものは見つかりません。ウォールマートのスーパーマーケット・ビジネスの安定感は抜群のようです。

もし難点があるとすれば不況を脱した後に(上のグラフの期間以降で)、マクドナルドのほうが圧倒的にリターンが良いことでしょう。

Church & Dwight(CHD):

チャーチ・アンド・ドワイトは家庭用用品を製造・販売する企業です。洗剤、ベーキングパウダー、漂白剤を作っています。創業はなんと1846年と、大変歴史ある会社です。

この企業ですが、財務データがとにかく安定しています。売上成長、利益率、配当、配当性向どれをとっても安定感があります。そして、超長期の株価も綺麗な右肩上がりです。

こちらの銘柄は、次の不況でも強い下落耐性を示してくれる期待大です。もし気になる点を無理に探すとなると、現時点で既に不況を見越して割高になっているかもしれない点です。

リーマンショック時に下落率20%までに抑えられた銘柄

リーマンショック時の下落率が10%以内に収まった銘柄は、上記4銘柄にマクドナルドをあわせた5銘柄です。これは500銘柄で上位1%の優秀銘柄です。

下落率10%ほど優秀でなくとも、下落率を20%まで広げたら、いくらか対象が広がります。ジェネラルミルズ、マスターカード、コルゲートパルモリーブなどの有名企業がランクインするのも、この辺りからになります。

以下、リーマンショック時に下落率20%までに抑えることに銘柄をリストにしましたので参照の上、皆さんの投資にお役立てください。

シンボル 社名 下落率 上昇率
CXO Concho Resources -1.50% 820.57%
NFLX Netflix -2.40% 1641.6%
WMT Wal-Mart -3.53% 77.86%
CHD Church & Dwight -5.70% 175.51%
MCD McDonald's -7.03% 107.55%
PRGO Perrigo -10.48% 483.20%
SRCL Stericycle -11.10% 98.52%
GILD Gilead Sciences -12.71% 136.74%
EW Edwards Lifesciences -13.74% 358.61%
ATVI Activision Blizzard -16.43% 97.95%
GIS General Mills -17.00% 63.67%
MA Mastercard -17.45% 290.73%
CL Colgate-Palmolive -18.03% 72.20%
ALXN Alexion Pharma -18.52% 690.61%