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トランプ大統領「非常事態宣言もあり得た」、米追加関税決定の舞台裏。

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アメリカと中国は貿易の話し合いがこじれて、お互いに関税をかけあおうとする動きが加速しています。

23日金曜には中国が9月1日からアメリカからの輸入品に新たに関税を追加するとの発表をし、同じ日にそれを受けて今度はアメリカも追加で関税の比率を引き上げる発表をするなど、2つの国の緊張が一気に高まりました。

目には目を。中国、750億ドルの米輸入品への報復関税を発表。

報復には報復を。トランプ大統領、中国の追加関税に対抗措置発表。

アメリカは中国の関税発動に対して、わずか1日で報復関税を発表する素早さを見せましたが、その舞台裏では「非常事態宣言もあり得た」とトランプ大統領が明かしています。

これが宣言されていれば、市場は大きく冷え込んでしまっていたはずです。しかし、トランプ大統領は考え直した既に、最終的には非常事態宣言をせずにアメリカは関税引き上げを決めたと言います。

また、現時点では非常事態宣言の発動をする計画は大統領にはないようです。

参考記事:Trump on US-China trade war: ‘I could declare a national emergency’(CNBC)

いよいよ1週間に迫った追加関税の発動

8月上旬にアメリカが9月1日からの追加関税発動を宣言した時に、期限ギリギリで関税発動の延期もありえるかと考えていました。米国も中国も関税発動は、自分の国の経済に悪い影響を及ぼすからです。

しかし、刻一刻とその時が近づき、いよいよ8月は残すところ1週間となりました。非常事態宣言の発動はしなかったものの、アメリカと中国の対立は深まっています。

単位:ドル 米国 中国
第1弾 340億(30%) 340億(25%)
第2弾 160億(30%) 160億(25%)
第3弾 2000億(30%) 600億(10-25%)
第4弾(9/1と12/15) 3000億(15%) 750億(5-10%)

不気味なのは、アメリカは9月1日から発動させる関税は従来よりも税率を抑えたり、非常事態宣言も存在をちらつかせて発動しなかったりと、手元のカードを温存していることです。

まだまだ貿易協議が長引くことを見越してのカード温存だとすると、米中と世界の経済はまだまだ大きなリスクを抱えていることになりそうです。


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