雇用の回復が止まった2020年12月のアメリカ

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毎月発表されているアメリカの雇用統計の発表が今月もありました。

経済データを追いかけるのは、とても退屈な作業なのですが、これから1-2年はもっとも重要だと思われる失業率のデータは確認しておきたいと思います。

今の米国株は中央銀行FRBの金融緩和のおかげで株価がだいぶ高くなっていますが、失業率が改善されれば景気を支えるための金融政策を続ける理由が薄れるので、失業率は株に投資している人にはかなり重要な数字になっているはずです。

その2020年12月のアメリカの失業率ですが、新型コロナウイルスの流行の悪影響を受けて前月から改善が見られませんでした。

ただ、経済にとっては良くない状態ですが、追加で景気刺激策を求める声があがったり、いまはまだ金融緩和が必要なことを示すデータになったので、米国株にとっては都合の良い結果になったかも知れません。

この記事のポイント

  • アメリカの失業率の改善が止まった。新型コロナの第3波の影響を受けて、今後もしばらくアメリカの雇用は改善されない状況が続きそう。
  • 失業率が改善されないことは経済にはマイナスだが、米国株の株価への影響を見れば悪いことばかりではない。今回の雇用データを受けて、追加の景気対策を望む声が上がりやすくなった。
  • また、FRBは雇用の最大化ために金融緩和をしているので、失業率が改善されていないなら金融緩和がしばらく続くと予想される。

失業率などの雇用統計は1ヶ月分だけの動きで判断すると動きを見誤ることがあるので、これからも継続的に確認していきたいと思います。

失業の率の改善が見られなかった米国

2020年12月の失業率は、前月から改善はなく6.7%のままでした。

2020年12月米国失業率の改善が止まった


※データはみんかぶFXを参照

新型コロナウイルスの影響をうけて、2020年4月に大きく失業率が悪化してから、毎月着実に失業率は低下して回復していたのですが、その流れは止まってしまいました。

雇用者数の増減をみても2020年4月以来、久々に前月比で減少に転じています。

失業率の横ばいは悪いニュースではない

失業率が改善されないことは、経済的にはもちろん良くない知らせなのですが、米国株の株価のことだけを考えばそんなに悪くないのかも知れません。

今回のイマイチな雇用データを受けて、追加の景気対策を望む声が上がりやすくなったと言われています。追加の景気対策が必要だということになれば、株にはプラスに働きます。

また、FRBはそもそも雇用の最大化のために金融緩和をしているので、イマイチな雇用データを受けて「金融緩和もまだしばらく必要そうだ」という投資家の見方が広まることになりました。

しかも、今回の雇用回復の新型コロナウイルスの影響を受けて低迷したと伝えられています。これが本当であれば、新型コロナウイルスの感染拡大はまだしばらく続くので、今後数ヶ月で追加の景気対策などを望む流れが強まることは、米国株にとってはプラスに働くはずです。

アメリカでの新規感染者数はまだ増え続けている

さいごに

一旦ここまでの話をまとめます。新型コロナウイルスの悪影響を受けて2020年12月にアメリカの雇用の回復は止まってしまいましたが、これにより追加の景気刺激策を望む声などが強まったため、株価にとって悪いばかりのニュースではなかったようです。

ただ、冷静に考えると変な話だと思いませんか?

雇用が悪化していたら株価が下がるのが普通のはずです。でも、今は「雇用が悪ければ、(さらなる景気刺激策の可能性が高まるから)株価は上がるはず」と逆の動きになっています。

米国株に詳しい人は「今は景気の善し悪しではなく、金融緩和や景気刺激策の有無が株価を決めているから、今はこれが当然の動き」だと、さらっと理解しているかも知れません。

ただ、少し変な株価の動きに疑問を持たなくなっていることは、投資家が一時的であるはずの金融緩和に慣れきってしまっていることを現しているようにも思います。

私は金融緩和も景気刺激策もいつかどこかで終わる時期が来ると思っていますが、その時に金融緩和なしでは説明ができないほど高い株価がどうなってしまうのかが心配になります。

いま心配したところで金融緩和が終わるまでにまだ数年かかるのかも知れませんが、大規模な金融緩和が招いた景気と株価の乖離がどういう形で縮まるのかが、ずっと気になっています。


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