良い数字と悪い数字が見られた6月のアメリカ雇用統計の読み方

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アメリカの6月の雇用統計が発表されました。

既にニュースなどで結果を知っている人も多いと思うのですが、発表の中に予想以上に景気が強いことを示す数字も、弱い数字も交じっていて、スッキリとしないものになりました。

「6月のアメリカは雇用者数は予想より大きく増えたが、失業率は予想より悪かった。この結果は、良かったの?それとも悪かったの?」
「投資家はこの結果をどう受け止めて、投資に活かしたらいいの?」

このように疑問に思う人も多いと思います。

私も雇用統計の数字を見たときには、どう解釈していいか少し困りました。

そこで市場の様子も見てみたところ、他の投資家はどうも「景気はまだ十分に強くはない」と判断したようで、政策金利を引き上げる時期の予想を遅らせる修正したようです。

つまり、今回の雇用統計の結果は思っていたほど良くなかったのですが、その結果として金融緩和の期間は伸び、米国株に投資できる時期がほんの少しだけ長くなったという解釈ができそうです。

この記事のポイント

  • 6月の雇用統計は、雇用者は予想以上に増えたが、失業率は予想よりも悪かった。
  • 市場の投資家は雇用統計の中の良い数字よりも、悪い数字を重くみたようで、政策金利の引き上げ予想が後ろ倒しされた。
  • 政策金利引き上げの後ろ倒しは、米国株にとってはプラス。金融緩和の時期が延びて、投資できる時期も延びたと思われる。特に、ハイテク株にとってはプラス要因となった。

良い数字と悪い数字が見られた6月の雇用統計


好景気が続いているアメリカがですが、6月の雇用統計の結果はスッキリとしないものになりました。

2021年6月の雇用統計

  • 非農業部門の雇用者数:85万人増(予想:70万人増)
  • 失業率:5.9%(予想:5.7%)
  • 平均賃金:前年比3.7%(予想:3.6%)

雇用者数の伸びは予想を超えて良かったのですが、失業率と賃金は予想より悪い結果になってしまいました。

(※雇用者が増えたのに失業率が悪化している原因の一つに、今まで職についていた人が自主的に離職したケースも多かったと伝えられています。)

同じ月のデータで、項目によって良い数字と悪い数字が並んでいるので、投資家としては結果の解釈に困ってしまいます。

市場の見方


自分ではどのように解釈して良いか困るときには、私はよく市場の投資家の意見を参考にします。

市場の考えが納得できるものならその流れにのった投資をする一方で、市場の意見にどうしても賛同できなければそれに賭ける投資をすれば良いはずです。

今回の雇用統計の後に、少し面白い動きを見せたのは金利先物市場です。

ここの投資家たちは、もともと2022年9月にアメリカは政策金利を引き上げる(利上げがある)と予想していたのですが、雇用統計の後にこの予想確率は下がりました。

そして今では、金利引き上げ予想が50%を超えるのは、2022年11月になっています。

つまり、市場は今回の雇用統計の結果を受けて、2022年9月に利上げができるほど景気は強くないと判断して、利上げ予想を2022年11月に後退させたようです。

米国株に投資できる時期が少し延びた


利上げ予想が後退することは、株価を上昇させてくれる金融緩和の時期が少しでも長くなることを意味するので、米国株にとってはプラスです。

特に、金融緩和の影響を強く受ける成長株・ハイテク株は、この恩恵を受けて、この日の株価は大きく上昇しました。

雇用統計の発表日は利上げ予想が後退して、大手ハイテク企業の株価は大きく上昇した。

今回の雇用統計は解釈が難しかったのですが、市場の動きを見る限り、アメリカの景気は予想ほど強くなかったと解釈した様です。

それは同時に、金融緩和が続く期間が少しだけ長くなることを意味するので、株価にとってはプラスの材料となっています。


※市場予想は以下の記事でも解説したCMEのサイトで確認しています。


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