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米国株の弱気相場入りを前に注目している動き

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米国株は相変わらず大きな下落に見舞われています。

最高値から20%下落すると「弱気相場入り」と呼ばれますが、この記事を書いている現時点でS&P500は2022年1月につけた最高値から-16%のところまで下がり、弱気相場入りが視界に入ってきました。

最近の株安の流れはいつ追わるか、それとも今後も続くのかを占うために注目している出来事があるので、それを2つ紹介します。

今後の市場の動きを決める出来事

  • FRBが金融引き締めのペースを止める発言がいつ出るか。FRBの金融緩和を止めて景気後退がないなら、株は上がる。
  • 長期国債のブレークイーブンインフレはいつ低下に向かうのか。これが下がり景気後退直前の市場の動きが本格化し、国債は買われて株は大きく売られる。

FRBはいつ厳しい金融政策を止めるか


最近注目している動きの一つは、FRBがいつ金融政策の転換をするかです。もう少し詳しく言うと、金利引き上げや量的引き締め(保有債権の処分)をいつやめるかをずっと気にしています。

「2022年に始めたばかりの金融引締めをなんでもうやめる話をしているんだ」と思われるかも知れません。

しかし、前回の利上げ時期の2018年は米国株指数S&P500が最高値から20%下がったところで、FRBは利上げの停止を宣言しました。

2018年から2019年の米国株SP500の値動き

冒頭でもお話したとおり既に16%まで下がっているので、FRBが金融緩和の引き締めをやめるかどうかを考える一番最初のきっかけとなる時期が迫っています。

2022年の株安は金融引締めによるものなので、これが終われば株は上昇のきっかけを作れるはずです。

FRBはまだ金融引締めを続けると予想

ただ、S&P500が弱気相場入りしてもFRBが金融引締めをやめるとは私は思いません。その可能性はかなり低いと思います。

今は金融引締を止めてはいけない理由は、金融引締をはじめるきっかけとなったアメリカの高いインフレがまだ収まっていないからです。

でも、もしもFRBが金融緩和を止めて、そのときにまだ景気後退に差しかかっていなければ、米国株は大きく上昇する可能性が一気に浮上します。

上の図でみた2018年後半から2019年のような値動きが再現されるかも知れません。

景気後退が近いかどうかの見分け方の例


「FRBが金融緩和を止めたときにまだ景気後退に差し掛かっていなければ」株が上昇すると書きましたが、景気後退の大きな株価下落に見舞われているかどうかはどうやったらわかるでしょうか。

私にはその能力がないのですが、市場の専門家の知恵を借りれば、少し遅れるものの景気後退を懸念した株価下落かどうかわかります。

もしも、景気後退にさしかかった株価下落なら、10年国債利回りを買う債権投資家の期待インフレ率(ブレイクイーブンインフレ)がズルズルと下がり続ける傾向があるので、それを見るのです。

ちなみに最近のブレークイーブンインフレは低下傾向にあるものの、まだズルズルと急落するかどうかはわかりません。

この動きはこれからも様子を見ようと思います。


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