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これから数年のアメリカ経済の見通しと投資の予定【2021年10月版】

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このブログではこれから数年間のアメリカで起こりそうと私が考えていること、これからどのような投資をする予定なのかを数ヶ月に一回の頻度で更新して記事にしてます。

最近では、中央銀行のFRBに動きが見られたり、好調だったアメリカの個人消費が伸び悩みが見られたりと、少しずつ投資環境や景気の勢いに変化が見られているので、今後の経済の見通しも書き換えました。

これから数年のアメリカ経済の見通しと投資の予定(2021年10月更新)

この記事では、上図に書いたことを補足していきます。

2021年末について

2021年は残り3ヶ月弱しかないので、あまり目新しい変化は想定していません。今の時点で見えている変化は次の3つです。

  • 景気拡大ペースが鈍化(4-6月が景気拡大ピーク)
  • FRB債券の購入額縮小がはじまる
  • 米長期金利とインフレが上昇

アメリカの景気拡大ペースが落ちてるというのは、既にこのブログでは何度も書いているとおりです。

>>これからのアメリカのGDP成長率、急速に鈍化する気配。

また、FRBのパウエル議長がほのめかしていた金融緩和の縮小(毎月買っていた債権の規模を縮小させる動き:テーパリング)は11月から始まって毎月購入金額が少しずつ減り、来年2022年6月にゼロになると思います。

パウエル議長は数ヶ月前から慎重にアナウンスをしてきたので、この通りに縮小されるなら株への悪影響は心配ないと思います。

もしも、問題が起こるとすれば、金融緩和の縮小ペースが途中で早まる場合です。

例えば、インフレ上昇がおさまらずに急ぎで金融緩和の縮小する必要が出てくると、投資家は警戒して株から資金を引き上げ、株価が下落する展開はあるかもしれません。

この時期の投資について

9月から米国株はやや調子を落としていますが、今はまだ私はそれほど心配していません。

景気拡大の勢いはピークをつけましたが、以下の記事で書いたように不況(景気後退)までは普通は長い時間がかかるので、その間に株は最高値を更新すると思います。

>>最初の利上げから景気後退までの期間は、思っているよりも長い。

9月から10月にかけて下落したハイテク株を買ってもまだ問題ないと思いますが、私の場合は現時点で仮想通貨を多めに持っていてリスクは高めなので、ハイテク株の追加購入はほとんどしないと思います。

アメリカの景気拡大のペースが鈍ると思っているので、これからはヘルスケアや生活必需品など手堅い銘柄を増やそうと思っています。

ちなみに、4年前の2017年のように2021年末に仮想通貨の価格が急上昇すれば、仮想通貨は売る予定です。

2022年について

2022年の動きはまだ見えていないことが多いのですが、考えているのは次の3点です。

  • アメリカは景気拡大ペースさらに鈍化
  • 米政策金利の引き上げ
  • 22年どこかで米長期金利とインフレは下落に転じる

2022年のアメリカの景気拡大のペースはいっそう鈍くなります。

FOMC(金融政策を決めるメンバー)は2022年のGDP成長率は3.8%で高めを予想していますが、最近の個人消費の弱さを見ているとこの数字はもっと低くなるような気もしています。

予定では2022年後半にもアメリカは政策金利の引き上げがあるはずですが、引き上げ時でも景気が十分強いのかは気になります。

政策金利の引き上げができるような景気の強さがあるなら長期金利も上昇するはずですが、以下の記事にも書いたように長期金利には過去40年間続く下落トレンドがあるので、その流れが続くなら上昇しても2022年に2.3%までで、それ以降は下落するはずです。

>>上昇するアメリカの長期金利について考えていること。

この時期の投資について

2022年は景気拡大ペースがかなり鈍くても、手堅く業績を伸ばす業界の株の比率を増やします。

具体的には生活必需品や公共セクターなどで、この年はハイテク株が伸びていたとしても、ほとんど手を出さないと思います。

2023年から2024年頃にも米国株のピークが来てもおかしくないので、米国株の特にハイテク銘柄とは距離を取ろうと思っています。

なお、米国以外で大きく値下がった株があれば投資をしていくつもりです。例えば、今ズルズルと株価を下げている中国株が2022年もさらに下げるようなら、追加購入をします。

2023年について

2023年の動きともなると、おぼろげな予想になりますが、次の2つを考えています。

  • 景気後退シグナル点灯
  • 金融緩和再開や現金給付もあるかも

FRBの金利引き上げペースによりますが、2023年には不況(景気後退)のシグナルが出始めるかもしれないと思っています。

景気後退のシグナルとして有名な逆イールド現象と言われるものが見られたら、かなりの高確率でそれから1年程度で不況に突入します。

逆イールド現象の詳細:
>>12年ぶり発生した景気後退シグナル、逆イールドとは何か。

この時期の投資について

不況が近づいていると言っても、その後に株価がどうなるかは政府などの景気刺激策があるかどうかによります。

2018年末から2019年のように、金融緩和の再開になれば一気に株高になるかもしれません。

2018年から2019年の米国株SP500の値動き

この株高の流れに乗っても良いのですが、前回同様にいずれ景気後退が待っていると考えるなら、この上昇で株を売り国債やゴールドを買って次の不況に備えるのでも良いと思っています。

  • 景気後退前に低インフレなら米国債、高インフレならゴールドを購入
  • 金融緩和があれば米国債、現金給付があればゴールドに投資

金融緩和の再開や現金給付などの景気刺激策はFOMCや議会で決まるものなので、時期の予想が難しいです。

もしも想定以上に景気が悪く、2023年ではなく2022年にこのような景気対策が打たれる場合には、2022年からゴールドなどに資金を移すこともあるかも知れません。


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