ドイツ連銀が景気後退入りを警告。政府は財政出動を緊急計画。

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ドイツは2019年、先進国で初めて景気後退入りする恐れがあります。正確にその恐れは元々ありましたが、より濃厚になってきました。

単なるエコノミストの予想ではなく、中央銀行のドイツ連銀が景気後退に陥る可能性があると発表し、状況が差し迫っていることを物語っています。

ブルームバーグによれば、ドイツ政府は深刻な景気後退に陥る場合に備えて、財政出動の緊急計画を策定をはじめているようです。

ドイツ政府が財政出動準備、深刻な景気後退に備え緊急計画-関係者(ブルームバーグ)

ドイツ連銀、マイナス成長継続の可能性を言及

一般的は2期連続でGDPがマイナス成長すると、景気後退(リセッション)入りしたと言われます。

8月に発表された2019年4-6月期(第2四半期)のGDP成長率はマイナスに落ち込んでいて、次の7-9月期で再びマイナス成長が続けばリセッション入りする「リーチがかかっている」状態でした。

そんな中、ドイツ連銀は7-9月の第3四半期もGDPが引き続き低調で「経済情勢全般は再びやや悪化する可能性がある」と月次レポートに記載しています。

ドイツ経済低迷の原因は鉱工業

ドイツ連銀の認識では、経済の景気の低迷は原因は鉱工業生産の減少にあると言います。

ドイツは主要産業の自動車業界の苦戦が続いていて、製造業の景気を反映するドイツ鉱工業生産指数は右肩下がりのまま歯止めがかかっていません。

製造業の低迷の原因は、中国成長の鈍化や米中貿易戦争の影響を受けた輸出の減少にあります。

関連記事:ドイツ、マイナス成長に転落。1年かけてドイツを追い込んだ米中貿易戦争。

関連記事:2019年GDPマイナス成長に陥った国の共通点

ドイツ政府が緊急財政出動を計画

ドイツ連銀がリセッション入りを警告した同じ日、ドイツ政府は深刻なリセッションに陥った場合に発動できる財政出動を用意しているとブルームバーグが報じています。

省エネ住宅の推進のための補助やそのための短期雇用を生み出すほか、社会福祉を通じた所得増加策を検討しているようで、失業率の増加を抑えて消費の押し上げを図るようです。

ドイツ政府が財政出動準備、深刻な景気後退に備え緊急計画-関係者(ブルームバーグ)

2019年4-6月期のGDPマイナス成長が発表された直後から、ドイツは政府の要人の経済対策の発言が相次いでいます。

まずGDP速報を受けて、アルトマイヤー経済相は「経済は軟調局面にあるが、景気後退ではなく、適切な対策を講じれば景気後退入りを回避できる」と発言していました。

8月18日にはショルツ財務相が、最大500億ユーロの追加支出が可能で、経済危機に「総力を挙げて」対処すると発言。更には、メルケル首相も、ドイツ経済が「困難な局面に向かって」おり「状況に応じて」対応すると発言していました。

まだリセッション入りしていないものの、こうした要人の相次ぐ発言や緊急財政計画が議論される様子は、2007-2008年の世界的な金融危機と似た印象があります。まだあの当時の緊迫感までには達していませんが、確実にそれに近づいています。


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