コンテンツへスキップ

グーグルの親会社アルファベット、予想を大きく上回る好決算【21年1-3月期決算】

  • by

グーグルの親会社のアルファベット(GOOGL)の2021年1-3月期決算発表がありましたが、結果はかなり良かったです。

前年の成績が低かったことを加味しても、前年同期から大きな成長を見せて絶好調でした。株価も時間外で4%以上も上昇しています。

この記事のポイント

  • アルファベットの21年1-3月期は売上も利益も予想を大きく上回る好決算だった。
  • 2020年春夏はコロナで不調だった広告収入はすっかり底を打ち、引き続き回復が続いている。今期はあらゆる製品・サービスが高い売上成長率を記録した。
  • アルファベットは良い株だが、2-3月に訪れたような長期金利の急上昇と株価下落はまだ起こる可能性があると思っているので、まだ株価は買わない。

私は2021年2月にこの株を売っているのですが、結果だけみたら「もう少しだけ持っていても良かったかも」と反省しています。

ただし、売った時に警戒してい割高な印象は利益が伸びてもまだ解消された様子はないので、まだしばらくは新規購入せずにじっと様子を見るつもりです。

その間に株価はスルスルとさらに上昇してしまうかも知れませんが、そうなった場合は勉強代だと思って、何の判断を間違えたのかを検討したいと思います。

予想を大きく超える業績を出したアルファベット


アルファベットの2021年1-3月期は予想を大きく上回る好決算でした。

  • 売上:予想517億ドルに対して、553.1億ドル(予想超え、前年比34.4%)
  • 一株利益:予想15.82ドルに対して、26.29ドル(大幅な予想超え、前年比+166%)
業績(単位B:10億ドル) 21Q1 前年比
収益 $55.3B +34%
営業利益 $16.4B +106%
一株利益 $26.29 +166%

近年の売上と営業利益の成長率をグラフ化してみると、コロナの不調は完全に脱して高い成長期に入ったことがわかります。

コロナ前のアルファベットはやや低成長に沈んでいましたが、今はそのときよりもずっと成長率が高いです。

どの製品・サービスも全体的に高成長を記録


ここから製品・サービスごとの好不調を見ていきますが、今期はどの製品も好調でした。

特に、売上規模が大きい広告収入(Google検索やアドセンスからの収益)の売上成長が加速しているのは良い点でした。

具体的な数字を見る前に、アルファベットの売上構成をおさらいしておきます。

アルファベットの売上構成

  • Google検索:検索結果画面に表示される広告の収入
  • YouTube広告:YouTubeの動画に表示される広告の収入
  • Google Network:Google以外の企業や個人が運営するサイトに広告を掲載して仲介手数料を取るビジネスの収入(Adsenseなど)
  • クラウド:クラウドコンピューティングの利用収入
  • Googleその他:YouTube定額制サービス、スマホ端末(Pixel)の売上
  • Google以外の小会社:自動運転のwaymo社などグーグル以外の小会社の売上

上記の中でもっとも規模が大きいのは、アルファベット全体の約「Google検索」からの売上です。

ちょうど1年前は新型コロナの影響でGoogle検索からの広告収入は前年比+9%とグーグルにしては低成長に沈んでいましたが、今期は前年比+30%としっかりと業績を伸ばせたようです。

また、無料のYouTube動画に表示される「YouTube広告」も前年比+49%で、前年も+33%で高い伸びを見せていたにも関わらず、今期はさらに大きな成長を遂げました。

売上構成(単位B:10億ドル) 20Q4 構成比 前年比
Google検索 $31.9B 57% +30%
Youtube広告 $6.0B 11% +49%
Google Network(アドセンス等) $6.8B 12% +30%
クラウド $4.0B 7% +46%
その他(定額制Youtubeやスマホなど) $6.5B 12% +46%
Google以外の子会社収益 -0.1B 0% -181%

四半期ごとの売上成長率(前年比)を以下でグラフ化して見ましたが、数四半期までから続いている「Google検索」と「Google Network(アドセンス等)」の回復傾向が今期も続いているようです。

また、どの製品の成長率も通常よりも高く、全体的に好調だったこともわかります。

まとめ

この記事では、2021年1-3月期のアルファベットの決算を見てきましたが、結果はかなり良かったと思います。

また次の4-6月期は「アメリカの景気がかなり良いことが予想されている点」、「前年4-6月のアルファベットは上場以来初めて売上成長率がマイナスになるなど絶不調だった点」を踏まえると、今期よりもさらに高い前年比成長率になることが予想されます。

良い内容ばかり書いてきましたが、私は今のグーグルは利益が高成長してもまだ割高だと警戒して、今はまだ株は買わないつもりです。

2-3月の米国株は長期金利が急上昇した影響で全体的に売られる現象がみられましたが、これからアメリカがコロナから立ち直って経済が日常を取り戻したら「景気回復、長期金利上昇、株価下落」の流れが再度やってくる時期がどこかであるとも思っているので、まだしばらく様子見をします。

関連記事:


本ブログからのお願い

この記事は、読者が自由に記事の金額が決められるPay What You Want方式をとっています。

「役にたった」「面白かった」など、何かしら価値を感じた場合は、YUTA'S INVESTMENT TICKETをクリックして、価値に見合った金額をお支払い下さい。

価値がないと思った場合には、お支払いは不要です。同じ記事を読み返して、新しい気づきがあった場合には、1人で何回クリックしても問題ありません。


タグ: