IBMが底力を見せる。AIがディベート・チャンピオンと対決へ。

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IBM AI ディベートチャンピオンとの対決をweb配信

日本時間2/12の午前10時、注目のイベントが開催されます。

IBMが主催するTHINK 2019の中で、IBMのAI「Project Debater」と人間のチャンピオンがディベートを行う様子をwebで配信予定です。

Youtubeでのライブ配信はこちらです。

IBM AIと人間との公開ディベートは実は今回が初めてではありません。実は2018年6月にも行われています。テーマと賛成か反対かの立場をその場で与えられ、互いに論拠を発表したのち、さらに互いの論拠に反論する形式で行われました。その時のテーマは「宇宙探査を助成すべきかどうか」で、AIは賛成派、2016年イスラエルのディベート大会優勝者ノア・オヴァディアさんは反対派で意見を述べました。

そして、このときは討論の視聴者がその場で投票を行い、AIがチャンピオンを打ち負かしています。

この初回の討論会は少人数の会場行われただけで、誰もが見れるような形ではありませんでしたが、今回はAIと人間のディベートの様子をIBMによる年次イベントのThink2019の中で全世界にライブ配信されます。

相手は、2016年の世界ディベート・チャンピオンシップのファイナリストで、2012年のヨーロッパディベート・チャンピオンのハリシュ・ナタラジャン(Harish Natarajan)。相手に不足はなさそうです。もし何か足りないものがあるとすれば、英語のディベートを理解するこちらの英語力のみです。

次々とチャンピオンを打ち負かしてきたIBM

実はIBMのAIと人間のチャンピョンとの対戦は、分野をまたがり過去に何度もありました。今から20年以上も前の1997年、IBMのスーパーコンピュータのディープブルーはチェスのチャンピオンに勝負を挑んで見事に勝利しました。

また、2011年にはクイズ番組のジョパディでIBMのクイズ・ワトソンというAIが2人のクイズ王に挑んで優勝し、メディアやニュースで取り上げられました。この2011年のクイズ番組の勝利は、現在のAIブームの火付け役になっています。

目標はコンピュータの言語習得

2011年のクイズ・ワトソンでは、クイズが読み上げられてから回答を探索する「情報探索ツール」でした。しかし、2018年に発表したディベートができるAIは、説得力のある根拠を説明しなければならない点で数段高度な技術が使われています。

実際、このディベート用AIを作るために取り組んだことだけで、30本以上の論文がかけるほど技術革新がつめこまれているのです。

ワトソンでクイズのような質問応対ができるようになり、そして2018年には文章を論理的に組み立てることができるようになりました。 IBMは最終的な目標は、コンピュータが人間の言語を習得することだと公言しています。

かなり遠い道のりですが、2011年から2018年の進化を見る限り、確実に1歩前進しているように思えます。

IBMの開発所や研究所の人と仕事をしたことがあるのですが、彼らは本当に技術的に優秀ですね。ただし、その技術的な優秀さを活かしきれていない商品開発と営業部隊なのか、ビジネスの面で売上が本当に苦戦しています。

本来ならダウ30種の中でも高配当になるような銘柄ではない、尖った技術を持っている企業だと思っています。そのハイスペックな会社であることを、再度認識できるAIのディベートを期待しています。

2019/2/12 追記:
本日IBMのディベートAIがチャンピョンと対戦しました。残念ながらAIが破れたものの、白熱した議論が交わされました。

IBMディベートAI、惜しくもチャンピョンに敗れる。