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エヌビディア、AIブームの追い風を受け好業績

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投資家からの注目が高かったエヌビディアの決算が発表になりました。

決算発表までの投資家の期待はとても高かったのですが、その高い期待も超える業績を出したようです。

決算発表後に株高に振れています。

この記事のポイント

  • エヌビディアは予想を上回る業績を発表し、株価は決算発表後に上昇した。
  • 売上は前年の2倍に増加した、今回のAIブームの牽引役を担っている存在であることが改めて示された。
  • 個人的には今回のAIブームは一過性だと思っているので、エヌビディア株は今は買わない。

急成長を遂げたエヌビディア

前回の決算で、エヌビディアはAIブームにのって売上が急拡大するとの見通しを示しました。

そのガイダンスだけでも株価は大きく上昇したのですが、今朝発表された第2四半期の業績では前回示した見通しも大きく上回ったようです。

  • 一株利益:$2.70(予想$2.09)
  • 売上:$13.51B(予想$11.22B)

特に印象的だったのは売上です。下図に近年の売上と成長率を示しましたが、前年に比べて2倍超の急拡大しています。

それにつれて営業利益も大きく伸びています。まさに飛ぶ鳥を落とす勢いです。

明らかにマイクロソフトやアルファベットなどの業績の第2四半期の業績とは違います。参考までにマイクロソフトの売上は前年比+8%、アルファベットの売上は前年比+7%でした。

>>AIの恩恵が見られなかったマイクロソフトとアルファベットの決算

エヌビディアは今回のAIブームの勝ち組のようです。

今回のAIブームとエヌビディア

なぜ、今回のAIブームではこんなにもエヌビディアの業績が伸びるのでしょうか。

今回のAIブームで注目されているchatGPTのようなAIは、学習の段階で大量の計算を必要とします。エヌビディアはこの大量な計算を素早く行うための半導体を作っている企業なので、AIの開発熱が盛り上がれば盛り上がるほど、エヌビディアの半導体が売れる仕組みになっています。

AIを使って業務改善をするような一般企業ならコストが下がっても売上はここまで大きく変化しません。また、クラウドで計算能力を提供するマイクロソフトやグーグルでも売上の増加の恩恵は、エヌビディアに遠く及ばなかったようです。

AIのブームの今後

エヌビディアの今後の見通しを見ても、このブームはまだしばらく続きそうです。

次の四半期の売上は$16B前後と発表がありましたが、これは前年比+170%にもなる数字です。

ただ、このAIブームが長く続くとは私は思いません。

AIの歴史を紐解くと「今度こそは本物だ」というブームが起こる度に、人々の高すぎる期待を満たすことができずブームが衰退して冬の時代を迎えました。

そんな冬の時代に、私は大学でAIの研究をしていた経験があるからかもしれませんが、今回のブームも過熱がさめて5年から10年ほど話題にもならない時期がやってくる可能性は十分あると思います。

今のエヌビディアはたしかに絶好調ですが、どこかで人々のAIへの興味がまた冷める時期が一度はやってくると予想してます。

ただ、そうした時期が来ても、世界中の研究は続きます。5年から10年くらい先を見据える投資家なら、その冬の時代にAI銘柄を仕込んでおくは良いと思います。

そんな長い事まてないというなら、せめて次のアメリカの景気後退がやってくる時期まで待つか、もっと短気な人は1ヶ月くらいまったらちょっとした買い場は訪れるかもしれません。

私はあまり信じていないのですが8月9月は米国株は下げやすい傾向があるので、9月末頃までに安くなった場合にそなえて一部の資金を確保しておくのも手かもしれません。


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