アメリカの消費拡大のピークは既に3月末に過ぎた恐れがあります。

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アメリカでは3月から既に本格的な景気回復が始まりました。

しかし、早くも3月末には既に景気拡大のピークをつけた恐れもあると思っています。

この記事では、2021年1-3月期のビザ(シンボル:V)の決算資料に載っていたアメリカでの決済金額を見ながら、消費拡大のピークを探っていきます。

この記事のポイント

  • アメリカでのVisaの決済金額の伸びを見ていると、3月末にピークをつけたように見える。
  • 10年国債金利も同じ3月末にピークをつけており、市場の債権投資家は3月末が景気拡大のピークだったと見ていると可能性がある。
  • 景気拡大がピークを過ぎたなら景気の鈍化にも強い生活必需品や製薬会社、景気に関わらずある程度成長できる大型成長株への投資を検討する必要がある。

3-4月に急拡大したアメリカの消費

アメリカでは多くの企業で2021年1-3月期の決算が出揃いました。

今回の決算で、一番印象的だったのはビザでした。この決算で興味深かったのは売上や利益ではなく、決算資料に載っていたアメリカでの決済金額の驚異的な伸びです。

次のグラフはビザが決済をした金額を月別に集計したものですが、3-4月にアメリカで消費者が(前年同月に比べて)急成長していることがわかります。

ビザの米国決済金額(月別-前年比)

このグラフはビザの決済金額ですが、全米での消費もおよそ同じような成長率になっているはずです。

前年比のデータを見るときの注意点

改めて言う必要はないかもしれませんが、前年の2020年3-4月は新型コロナウイルスで全米で外出禁止をしていた時期です。

2021年3-4月に決済金額が前年比で急成長している背景には、単純に2021年3-4月が好調だっただけでなく、前年の3-4月の決済金額がかなり低調だったことが影響しています。

2020年の低迷の影響を取り除くために、2019年と比べてどれだけ決済金額が伸びているかをまとめたのが以下のグラフです。

ビザの米国決済金額(月別-2019年年度比)

このグラフを見ても、3-4月のアメリカで消費が拡大している様子がわかります。

既に回復の勢いはピークをつけた恐れ

アメリカの消費が拡大しているのは良い兆候ですが、気になるのは消費の回復は既にピークをつけた恐れがあることです。

週別にビザの全米での決済金額の推移を見てみると、前年比でもっとも決済金額が伸びたのは3月の最終週でした。

週別のビザの全米での決済金額(前年比)

先程と同様に2020年の消費の低迷の影響を取り除くために、2019年比で全米でのビザの決済金額の成長率を見てみると、3月4週目にピークをつけていることがわかります。

週別のビザの全米での決済金額(2019年比)

いずれにしろ、消費拡大のピークは3月末頃に既にピークをつけたように見えます。

まとめ

この記事ではビザの決算資料で開示された決済金額のグラフから、アメリカの消費の回復の勢いを見ていきました。

ビザのデータを見てみると、アメリカは3月末が最も勢いよく消費が伸びた様子が見えてきます。そして既にアメリカの消費(≒景気回復)は3月末にピークをつけた恐れもあります。

これと同じ動きをしているのが、アメリカの長期金利(10年国債利回り)です。

3月末でアメリカ10年国債利回りもピークをつけた

「景気は良くなるなら長期金利は上昇するはずなのに、どうして金利が下落しているのだろう」と4月の私は疑問に思っていたのですが、国債を売買する市場の投資家はアメリカの消費の動向をいち早く把握していたのかもしれません。

もしも、景気拡大がピークをつけたのなら、今後は景気拡大が鈍化に強い生活必需品や製薬会社などの銘柄も取り入れる必要があります。

また長期金利の上昇もピークをつけたのなら、金利上昇の悪影響を受けやすい割高な株を過度に恐れる必要はないかもしれません。景気拡大の後半では利益を出している大型ハイテク株が有利になると思われるので、選択肢として検討したと思います。

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