アップル、iPhone低価格戦略とサービス事業拡大がうまくいっている模様。

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2019年からアップルは株価が急上昇しています。この株価上昇の背景には、2019年に行ったアップルの方針転換があります。

近年、売上の大半を支えているiPhoneが高すぎで売れなくなった状況を打開するために、2019年は新型iPhoneの価格をおさえ、iPhone端末で稼ぐだけでなく、動画・ゲームなどの定額制サービスの売上を伸ばす方針に転換しました。

要は、「iPhoneを売る製造業からサービス企業への転換」と、サービス加入者を増やすための「iPhoneの低価格戦略」という2つを打ち出したわけですが、これらは今のところうまくいっているようです。

ロイターによれば、引下げた価格以上にiPhone端末の売上台数が伸びている地域も見られ、定額制サービスの売上順調に伸びています。

この記事のポイント

  • アップルは高すぎて売れないiPhoneの販売不振による売上減少を食い止めるため、2019年に「iPhone低価格化」と「定額制サービスなどのサービス事業拡大」をした。
  • この2つの戦略変更は今のところ、うまく言っているように見える。iPhoneの販売台数は値下げ率以上に上昇している地域が見られ、サービス加入者は増加している。

アップルの戦略変更の背景

アップルは「サービスビジネスの拡大」と「iPhoneの低価格戦略」という2つの方針転換をしましたが、その背景をまとめておきたいと思います。

アップルの戦略変更の背景

  • アップルは売上が半分以上を占めるiPhoneの売上が、18年10月〜19年9月(19年会計年度)で前年比14%も減少して低迷していた。
  • iPhoneの販売不振の理由は、高すぎで売れなくなったこと。
  • スティーブ・ジョブズCEOが去ってからiPhoneは革新的な製品ではなくなり、流行りの折りたたみ式スマホや次世代高速通信の5G対応でもライバルに遅れを取って製品の魅力が低下していた上に、ライバル製品より高価だった。

特に、ライバル製品より高い価格を維持できなくなったことは企業として、かなりの危険信号だったと思います。このシグナルは、価格を保てないほどiPhoneの製品ブランド力が低下し始めたことを意味するからです。

投資家に馴染みがある言葉を使うなら「経済的な濠がなくなる」状態と言えます。長期的に利益を生み出す「経済的な濠」という特徴については別記事で解説していますが、この特徴がなくなれば、アップルに長期的に利益を生み出す力が失われる危機がありました。

iPhone端末だけでは売上を確保するのがつらくなったアップルが取った戦略が、「iPhone端末を売る製造業から脱却して、動画配信サービスやゲームアプリ定額制サービスなどのサービス事業を拡大すること」、サービス利用者を拡大するためにiPhoneを低価格で販売することでした。

成功しつつあるiPhone低価格戦略

アップルが2019年にやった戦略変更は、今のところうまくいっているように見えます。

ロイターによれば、2019年前半までiPhoneの販売台数の落ち込みが激しかった中国では、2019年12月にiPhone販売台数が前年比18%超で増加していたようです。

2019年に発表した新型iPhoneの価格を低めに設定した影響で、2020年のiPhone平均単価は4%-6%下がるとドイツ銀行は見ていますが、中国は値下げ以上に販売台数が伸びているようです。

落ち込んでいたiPhoneの売上を支える良い材料になります。

増加するアップルの定額制サービス加入者

ただし、値下げしてiPhoneが売れるようになっても、ライバル企業が同じ様に値下げしたらユーザが離れる心配があります。このユーザ離れを防止するのがiPhoneなどのアップル製品で利用可能なサービスの拡充です。

2019年にアップルは次々とサービスの拡充を発表しましたが、定額制サービス(サブスクリプション・サービス)は特に好調でこれらの売上は前年比40%で順調に増加しているようです。

2019年に開始したアップルのサービス

  • 定額制雑誌読み放題サービスApple News+
  • 定額制アプリゲーム遊び放題Apple Arcade
  • 定額制動画見放題サービスApple TV+
  • キャッシュバック機能や家計管理機能が使いやすいクレジットカードApple Card

>>アップルは買い銘柄。サブスク売上+40%で急成長【2019年7-9月期決算】

また、雑誌定額制サービスが利用できるApple Newsアプリは米国、英国、オーストラリア、カナダで毎月1億人以上のユーザーが利用しているとアップルが公式に発表しています。

Apple rings in new era of Services following landmark year(Appleプレスリリース)

定額制サービス(サブスクリプション・サービス)は成功しつつあるアップルを株式投資家はかなり評価していて、株が上がっている現象が起こっているようです。

戦略転換で復活を遂げつつあるアップル

2018年から2019年前半まで、アップルはiPhoneの販売不振から経営が苦しくなるかと思われた時期がありましたが、2019年に打ち出した戦略の転換で、見事に復活を遂げる可能性が出てきています。

投資家は早くもこうしたアップルの変化を歓迎して、かなり高い株価でも株を買う動きが出ていますが、実際に投資家の期待通りに業績が上がっていくのか、2020年もアップルの決算に注目が集まります。


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